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日常の呟きから小説裏話まで

Twitter300字ss・「贈り物」  


 300字という字数内で一週間掛けて完結した小説を書き、それを公開して交流や宣伝に役立てようという「Twitter300字ss」。
 第三十八回目のお題は「贈り物」です!
 これが2017年最後のTwitter300字ssとなります。


『聖者の贈り物』

 彼女の故郷では、冬至の夜に聖者がやってくるという。
 いい子には贈り物。悪い子にはお仕置きを。
 贈り物を待ち望む子供達は神妙な面持ちで家の手伝いに精を出す。


「この街には、そういった風習はないのですね」
 そう呟く少女は、どこか寂しげで。
 だったら何か贈って驚かせてやろうぜ、と息巻く友人の言葉に頷いたはいいものの、何を贈ればいいか見当がつかず、秘密の作戦会議は小一時間も続いている。
「人形は?」
「人形に人形やってどうすんだよ!」

「まったく……全部聞こえているのですよ」
 白熱する議論に苦笑を漏らしつつ、とっておきの茶菓子を追加する。
「二人とも、お茶が入りましたよ」
 慣れないことで頭を悩ます二人に、せめてもの労いを。 




 『垂れ耳エルフと世界樹の街』より、骨董店の片隅でひそやかな作戦会議の図、でした。

 《世界樹の街》に「クリスマス」そのものはありませんが、いくつかの街区には似たような冬の祭があるようです。
 ユージーンの暮らす十二番街やオルトの暮らす一番街にはそういったお祭りがないので、少女の語る「冬至を祝う風習」は物珍しかったのでしょう。

 素知らぬ顔でお茶を配る少女は、きっと当日まで知らぬ存ぜぬを通しつつ、二人への贈り物をこっそり準備して、お互いに驚かしあうんじゃないかなと思います(^^ゞ

category: Short Stories

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